中高年。
40歳を越えて、自分がそんなくくりにいることがちょっと解せない。体はそれなりに衰えてきているのだろうが心はまだ30代ぐらいのつもり。いや、心は20代の頃とそんなに変わってはいないと思う。なので、あなたは中高年ですと言われるとちょっとショッキングではある。
そもそも中高年とは何歳から?ネットで調べると40歳からという人もいれば、45歳が正解だという人もいる。しっかりとした定義がないかもしれないが、どちらにしてもアラウンド中高年には間違いなさそうだ。
さっきも書いたとおり、心は20代とそんなに変わってないと自覚しており、それはそれでオーのケー。何かと社会で生きていくためにはそういうくくり、でもって分類されることに腹をくくり、すべてを受け入れながら人生締めくくり、オレ大往生!*1ってな具合でいいんでしょう。
とっちらかりましたが。
この記事をチラッと読みまして。
以下、その感想など。
動機
動機はありがちな「健康のため」
筆者がジョギングを始めたのは、健康診断で「メタボ」の烙印を押されたことがきっかけだった。元高校球児ながら引退後はめっきり運動する機会が減り、若気の至りで暴飲暴食の日々に明け暮れた。仕事も残業続きで生活は不規則に。20歳の頃から体重は増えていき、30代で体重は1割増、40代でさらに1割増と、体内脂肪は順調に育っていった。
健康のため、多いでしょうね、この動機。
かくいう私も走り始めたのはダイエットのため。30前半でタバコをやめてからブクブク太りだし、最高体重で70kgをちょっと越えるところぐらいまでいったと思う。
今や上は中学生の娘達もその頃は小さくて可愛かったから、何かにつけて写真をとりまくり、スマホを手にしさらに写真撮り、に拍車がかかり、膨大な写真を見るにつけ自分のだらけきった様子に不甲斐なし!写真に写るのももうかんべんDEATH!*2
アラウンド40になると得てしてそうなるんです。世の若者達よ。何か運動せねば、このままデブになる。そんな父は嫌だろう、娘達も。そして中高年は走り始める。
ブーム支える中高年
中高年のランナーはどれぐらいの割合で存在するのだろうか。年代別の出走者数を公表している第1回松本マラソン(長野県松本市、2017年10月1日開催)は、30歳未満が9.9%、30代が21.1%、40代が33.6%、50代が25.2%、60代が9.0%、70歳以上が1.3%。
同様にデータを公開している第25回KIX泉州国際マラソン(大阪府、2018年2月18日開催)も、30歳未満が8.9%、30代が20.3%、40代が37.1%、50代が25.7%、60代が7.0%、70歳以上が1.1%。
両レースでは40代が圧倒的に多く、次いで50代、30代の順。こうした傾向は、筆者が全国各地で出走したレースでも、実感としてほぼ同じような気がする。
中高年多い。
まあ、レースに行ったら同じぐらいの中高年と出会う出会う。ピチピチノの20代なんてなかなかいません。若いうちはね、いろんなことに興味ありますから、走っている暇などない。仕事に彼女に趣味に大忙しだもんね。
中高年になると子ども達もそこそこに大きくなってきたりして、相手にされない子育ての負担が少なくなってくると外に出やすくなってくるかも。ただ、私のような中高年ビギナー世代だと、まだ子どもが小さかったり、自立前のやたらお金のかかる時期だったりすると、意外とお金のかかる様々な大会出場という趣味が負担になる場合もある。ただ、収入は少しずつでも増えてくるだろうし、体も衰えはじめとはいえまだ動くからちょうどいいんでしょうかね、40代ぐらいからが。加齢臭はすごいけど。中高年は大会での加齢臭も支えている。
楽しい大会がモチべーション
大会増加がモチベーションに
ストイックに黙々と走る方もいるだろうが、昨今のマラソンブームで大会が増え、出場する機会や選択肢が多くなったこともいいモチベーションになっている。やはり大会で完走した後にもらえるメダルや完走証が増えていくのは楽しい。
東京マラソンを筆頭に、今では大規模な都市型マラソンも増え、普段は走れない高速道路をコースにしているレースも。地元の特産品をエイドで提供したり、地元のお祭りに合わせて開催するなど特色あるレースもある。
地方それぞれにいろいろな大会があって楽しいのはモチベーションの一つなのは間違いない。旬なところで北海道マラソン。この一番走れない、走りにくい夏のクソ暑い時期に、「暑くなるなよー、台風くるなよー」とか言いながら、なぜ市民ランナーはわざわざ(あえて言う)北の大地へ向かうのか。
そんなの全部ひっくるめて楽しいからに決まってるじゃないか。
「こんな暑い中、マラソン走っておつかれさんです。俺は死んでもそんなの走らない」としか言わない普通の中高年などのみなさん、北海道マラソンを走った市民ランナーのブログレポを見てくれ。目標に向かってひたむきにがんばっている市民ランナーの物語、走る祭りをいろんな様相で体現している市民ランナー、ほんといろんな人が市民ランナーがいるから。「へえ、マラソン楽しそうだね」って思うかもしれないよ。
大会一つ一つにオリジナリティがあり、同じ大会は一つもない。参加資格が厳しく、少数精鋭しか出れない大会参加へ向けてストイックにでもいいし、見知らぬ土地に行ってその土地の美味しいものを食べるだけでもいい。いろんな大会があることは中高年の(中高年だけじゃないな)の心に響く。
足が割と速くなる
あと、若い頃から続けているランナーと違い、中高年になってから始めたランナーは、加齢とともに衰えるどころか、タイムがどんどん上がっていくことが多い。元々が運動不足の中高年がメタボな状態で始めるため、体が引き締まっていくと当然、タイムも向上する。これもモチベーションを持続できる大きな理由の一つだ。
はじめはダイエット目的だったけど、走ってるうちにだんだん速く走れるようになってくる。走り始めは特に顕著。それまでほとんど何もしてなかったのだから、ちょっと鍛えれば見違えて走れるようになる。そのタイムが遅くても、普段走らない人にとっては、そのタイムが速いこと自体理解されないことがほとんどだから、ある程度尊敬のまなざしも少し浴びたりすることもある。女性(まあ、環境によっていろんな世代の)に「わー、すごい」と言われたりして、そしてそれに中高年は弱い。まだ走ってない中高年のみなさん、最近すごいですねって言われてますか?
同志
1人で始めたジョギング(マラソン)だったが、同年代のシニアランナーが周りに多いことに気付いた。知り合いと同じ大会にエントリーし、走った後に一緒に反省会をすることも増えた。各地の大会や故障した際の対策などについて情報交換したりすることも。何より、ランナー同士の飲み会はとにかく盛り上がるのだ。
中高年になると友達が減ってくる。人によるけど。そんな中、一緒に走るということは友達、知り合いを作るいい機会にはなる。そして記事にある「ランナー同士の飲み会はとにかく盛り上がる」とあるが、まさにその通り。一般の人には「何で金まで払って辛い思いを。死んでも走るの嫌。」がデフォルトなので、その「金まで払って辛い思いをして、死にそうになっても最後は楽しかったと言ってまた走る」人たちはお互いに走る、辛さや楽しみをしっかりと共有できるから楽しいのだ。これは走ることに限ったわけではないかもしれないけど、走る人たちに関して言えば、楽しいという価値観の共有だけでなく、「辛い」ことや走るという単純だけれどもそこに向かう特異な練習内容(一般市民にとっては10km走るなんてとんでもないこと)、努力することの大変さなどを分かち合える【同志】になれるからとにかく盛り上がれるんだと思う。
特殊なモチベ
私の場合、ブログを書いているので、またひとつ違ったモチベーションなんかもある。ブログを始めたきっかけは、なんとなく日記的に、自分用になどと言いながらもお友達ができたらなぁなんてところが正解なのであるが、この私もやっている市民ランナーブログがモチベーションの一つになったりしている。はじめは最大の目的は情報収集だったけれども、ほんと世の中にはいろんな方がいるもので。
このはてなブログにも「はてなブログランナー」という、認知度はそりゃあ低いでしょうけど、それなりのグループコミュニティーを形成しつつあったりする。はてなブログを介して、お互いに刺激を受けあっているのだ。
私もはてなブログランナーのブログを巡回することが平日朝のルーティーンになっていたりする。その記事を書くはてブロランナーは私に大変ジェラシー刺激を与える大きなモチベーションであることは間違いない。
- ロードも速いわ、どんどこどんどこ山を登るわ、山の景色や土地土地の極上グルメを堪能するわの一度は私もそうなってみたいランナー
- その練習理論は哲学的、何本も筋が通っていて有言実行、ほぼ撃沈しないランナー
- 短期間の凄まじい練習量で、ちょっと前までは自分よりだいぶ遅かったのに、あっという間に自分のはるか上に行こうとしている面白ランナー
- とにかく走るの大好き、山にロードにたまには人間じゃない姿でも、年齢・性別を越えた憧れランナー
- サブエガ目指してストイック、容姿端麗(と聞いている)、早朝から走りまくりのよきパパランナー
- リレーマラソンで部活のように盛り上がり、それでいて優勝とか好成績を残してしまうランナー達
- リアルではほんわか優しい好青年もブログで妄想を爆発させるランナー
- 走り始めたら必ず10kmのマイルール、しかもペース走のみで3時間1桁台のランナー
- 筋肉共和国に住む女性ランナー
- 餃子愛、ガジェット愛が半端ないランナー
- もうすぐ還暦なのに、その体力とお洒落さ、人柄は、自分もそんなアラ環ランナーになりたいと思うランナー
止まらなくなりそう、いろんな意味で。
どうです?私が巡回しているはてなブログランナーのほんの一部。もっともっといますよ、走っている楽しい人たち。そんなブログが私の特殊な(別に特殊じゃないか)モチベーションとなって、走ることにハマッたおっさんとなりました。
シューズを持って町へ出よう
「マラソンは趣味であれば誰かと競争するわけではないので、体調や自分の能力に合わせて走ればいい。極端に言えば、歩くレベルだっていい。どんな年代でも楽しめる最高の健康法じゃないかな」と語る。ジョギングを始めるのに、何歳になっても「遅い」ということはないのだ。
シューズさえあれば、いつでもどこでも、気軽に始められるのがジョギング(マラソン)。
気軽に始められるのがマラソン。まさしくその通り。
世の中高年のみなさん、シューズを持って町へ出よう。