初胃カメラ

いよいよ年末最終週。あっという間に2017年がやってくる。そんな年の瀬に、初の胃カメラを敢行した。

 

ピロリ菌ってやつがですね、ダメらしいですよ。こいつが体の中にいるかいないかで、胃癌になるかどうかほぼ決まる。100%ではないが、胃癌になった人のほとんどがこのピロリ菌を持っているそうで。胃癌の元になりうる菌ということ。こいつを調べるにはカメラを体内に入れるしかない。すごく嫌だけれども。じゃあ、なぜ敢行したのかと言いますと、いや敢行じゃないな、強制的に検査予約を入れられた、というのが正しい。私の妻は看護師。今は小さなクリニックにいるが、そこの若先生には大学病院でお世話になり、クリニックに移った後もお世話になっている。その先生の専門は内視鏡。腕も良いとの評判。40歳の節目の年に、一度検査するべきだと、この年の瀬に強制的検査予約をされたというわけ。その話を聞いたのが月の初めごろ。全くもって気分が乗らなかったが、背に腹は代えられぬ、菌がいるなら早いうちに退治しとかないとなので、しぶしぶ了解した。

その日はあっという間にやってくる。マラソン大会とか楽しい日はなかなかやってこないのに。今回は比較的体に負担の少ない、鼻からのカメラ挿入とのことだが、まずもって体に異物を入れるのが嫌なのであって、どこから入れようがそんなのは関係ない。私は今まで肺炎で1回入院したぐらいで、そんなに大きな病気にはなったことがない。両親に感謝。なので、痛みに対する免疫がほとんどないと思っている。痛みに対する耐性はほぼ0。とにかく嫌なのです。が、今回はやむおえない。朝起きて、予約時間はあっという間にやってきた。

クリニックに入ると大勢の患者さん。こちらは予約なのでスルスル進んでいく。まずは先生の問診。先生は前から知っているので和やかな雰囲気ではあったが、やりたくない雰囲気はバンバン出していたと思う。それに拍車をかけるように、「胃カメラがきついかどうかはどうしても個人差あるし、口から入れたことがある人は、鼻からなんて楽勝っていう人もいるから、やってみないとその人にあってるかどうかはわからないんだよねー」と言い、鼻からはそうでもないから大丈夫という心のよりどころを若干崩し気味にくる。はあ。

処置室に入ると満面の笑みの妻。今日はたまたま内視鏡の担当だったらしい。まな板の鯉。まず胃を洗浄する液体を飲む。レモン風味だが少し飲みにくい。アミノバリューを溶かした水よりはマシ。次に鼻の麻酔。左右鼻の中で液体を噴射。妻にやられると笑ってしまう。五分後にもう一回。鼻の奥、喉の奥がおかしくなってきた。鼻水みたいに垂れてくる。半笑いで。ここで想定外の話。「鼻の奥が小さくて入らない時は口から行くかも。」おい、聞いてない。口からは絶対に嫌だ。鼻の奥を広げようとしたが麻酔が効いてきて、なんともしようがなかった。

いよいよ先生登場。たわいもない、オチのない、不安を取り除いてくれようとしただけの話から始まったが、全く耳に入ってこなかった。ただただ、目の前のカメラの先端がとらえた映像を見つめている。凝視。「いきまーす。」軽いな。体に力が入る。妻に体勢を指示され、抑えられるが、体硬直。固まる夫を見て笑う妻。鼻の奥入り口、ちょっとキツく、多少の痛みがあったがなんとか通過。下になった左目からはすーっと涙が流れる。喉から食道へ。喉を通過すると少し楽になる。少しだけ。強い違和感は続く。鼻から胃カメラの場合は喋れるからと言われていたが、そんな余裕なし。「はい、食道から胃に突入します。入り口部、ピロリ菌がいる場合、この模様はないので、大丈夫そうだね。」静かにモニターを見つめ、頷く。胃に入ると、水を吸ったりなんだりでモヤモヤしたが、強い違和感だけで痛みはない。今だ体全体には力が入っているが、モニターを良く見る余裕は出てきた。なかなか綺麗な胃だった。先生は素早くカメラを動かしながら、必要最低限の写真を撮る。無駄がない。「よし。じゃあ抜きますねー。」ああようやく終わる。抜ける時少し痛かったがこれで終わり。鼻水たらたら流しながら、安堵のため息一つ。

診察室に移動し、写真を見ながら所見を聞く。ピロリ菌は確認できず。この状態で胃癌になるのは宝くじが当たるようなもの。らしい。宝くじには当たりたい。よかったよかった。初の鼻から胃カメラの率直な感想、疲れた。

 

足はと言えば。土日でちょっとずつ始められるかなと思っていたが、右足が思いのほか長引いている…。今日はだいぶ良いので、軽くジョグしてみようか。

クリスマスでセルフプレゼントガーミンが流行っていたようだが、私もその一人で。だいぶ前に到着し、ランニング以外で使い始めているが、使用した感じなどはまた後日。

フルマラソン後、せっかく落とした体重が少し増えてしまった。次のフルまでそんなに時間はない。新しい相棒でもっと効率良く練習もできるはず。早く走りたい。