【第1回日光100kmウルトラマラソン挑戦⑤】「日光UM前はCBSが王道に」

いろは坂に入る。

 

第一、第二いろは坂があり、そのカーブの数を合計すると48か所。昔の人が考えたいろは文字からつけられた坂(道)の名前。いろは坂。名前だけ聞けばいにしえの風情感漂う、やさしそうな坂に思えるが、いざ走るとなればただのしんどい激坂。日光ウルトラマラソン完走に向けての重要ポイントとなる。

 

目標は歩かない。歩かないけど無理しない。

無理しないというのが結構大事で、結局ここでだいぶ足は使ってしまうのだけれども、いろは坂を上りきったところであと70kmある。頑張って上るがあとのことを考えて。なんとも難しい。

スタートしてからいろは坂までゆるめの上りだったが、いろは坂に入ると傾斜もきつくなる。各カーブにいろは文字の看板。ランナーたちは看板ごとに記念写真を撮っている。SNS映えしそうだ。自分もブログ用にいろは坂制覇!的なことがあればネタになるのかもしれないが、そんな余裕は微塵もない。ただひたすらに坂と向き合い上る。いろは坂上り終点の明智平を目指して。

8分20~40ペース。遅いけれども歩かない。傾斜はゆるいところで5%、平均的なところで8%、きついところで10%越え。徐々に気温が上がっているが、高度は上がるし、何より日差しがないので、そこまで暑いとは感じず走ることができた。

黙々と上る。

目の前のうねった上り坂を見るとCBS(チャレンジ磐梯吾妻スカイライン)を思い出す。あれは本当に辛かった。CBSに登山に行ったわけではなく走りに行ったのに、足が痛くて走れない。なんとか歩き切り、後半復活したからよかったものの、もうあんな思いはしたくない。

黙々と上る。

周りのランナーもそれほど歩いている人はいない。あまり歩きすぎると関門にひっかかるから。

黙々と上る。

いろはの看板も終盤の文字に。というか何の文字から始まって何で終わるのか分からなかったので、周りの雰囲気でそろそろだろうと判断しただけ。ふと顔を上げると明智平のロープウェイ発着場が見えた。周りからも安堵の声が聞こえる。

ああ、上りきった。歩かずきた。

ロープウェイ乗りたい。どこまで行くのか知らんけども。

なんとかいろは坂上り、完走。

 

明智平のエイドでは今大会初コーラ。

何なんだこのコーラの美味しさは。たぶんランナーの皆さんも思っているはず、走り疲れている時のコーラは仕事終わりのビールを超える。超うまい。

次に目指す中禅寺湖はすぐそこ。

明智平エイドを出発するとすぐ長いトンネルに。トンネル内追い越し禁止。歩道が狭い。あまり遅く走ってしまうと迷惑かけそうなので、周りの流れに合わせて。それでも追い越してる人がいて、中には追い越しの最中に携帯落として、後ろから車が来て「あぶない!」って周りから声が上がることも。ちょっとひやっとした。ルールを守ろう。

 

中禅寺湖近くなってくると徐々に風が強くなってきた。

そして目の前に湖。ほんとこの日光前半は見どころ満載。

そして山。

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まさかのJKじゃないJKなめの男体山

今写真見て気づいた。東照宮ぶりの偶然のJKじゃないJK。

 

山からの吹き下ろしの風か、遮るものもないため風が強い。そして体感の気温が上がってきたので、バックからあるものを取り出す。

私的今回のMVPギア、マジクール。チリーパッドがお店に出てたサンプルとは違ってやたら大きくて使えなかったので(臭かったし)、何かないかと前日ゼビオで購入していたもの。見た目的にちょっと、、、というのがあったのでこれをしてネックゲイターで隠して、なんて思っていたのだが、ゲイターは暑いしめんどくさいのでこれのみ装着した。なりふり構わず完走に向けての投入である。あとからAMAZONでみたら、

こんな柄もあった。シティーボーイにはこちらがおすすめ。

こいつをエイドで水を含ませ、首に巻く。首ひんやり。以外に気持ち良くて最後まで大活躍だった(ゴールまで残り1kmあたりで外した)。もちろん、制限時間内完走目標の超長時間走る人向け。暑さからきっとあなたを守ってくれるはず。

 

中禅寺湖畔を2度ほど折り返し、第二関門到着。

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結構時間がない。まあ、次はいろは坂の下り。ここで気持ち良く走れれば、貯金もできるはず。エイドではうんまい給食酒まんじゅうを食べ、すぐいろは坂の下りへ。

 

いろは坂下りに入る。

ちょっと想像と違ったのが、結構傾斜がきつい、、、。ランナーにとってちょうど良い傾斜っていうのがあるはず。これはきつすぎる。ガンガンガンガン前ももに衝撃。いろはのカーブでうねるは下るはでたいそう辛かった。あわよくば6分切ってと思っていたが、むりむり。速い区間で6分30。下りを疾走できるようになりたいなあ。

いろは坂は2車線の一方通行。ランナーはキープレフトなのだが、やはり辛くなってくると、右カーブでショートカットしたくなる。人によってはF1レーサーかというぐらい、アウトインアウトして何人かに抜かれた。CBSの時は対向車もいたから、インに突っ込んだところで車がきたら接触の危険も。私だって気分的には縁石乗り上げるぐらいのイン攻め、ハングオンしたいが、ぐっとこらえ、後ろを確認し左車線だけははみ出ないように自制した。

 

ももブルブルさせていろは坂終了。

ここまで、日光前のCBSの経験がとても生きたと思う。CBSのコースから34kmたしたのが日光ウルトラと言っていいほどに同じ雰囲気。来年も同じ時期の開催であれば、日光4週前に貴重な60km越え走+峠走を味わえるCBSは、間違いなく日光前の最適前哨戦、王道ローテになるだろう。

みなさん福島に是非お越しください。

 

いろは坂終了してもしばらくは下り基調。中間地点、次の関門を目指す。

下りでそれほど貯金はできなかったけれども、50km通過ラップは以下の通り。

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次の関門が51km地点で、30分ぐらいの貯金ができそうだ。

それにしても、トイレ込みのエイド滞在が多い、、、。ちょこちょこ水飲んでると尿意が頻繁にやってくる。山だからトイレないぞと思うと余計尿意が増してくるような気がする。尿意との戦いは後半も続き、さらにはあれやあれとの戦いが、、、。

 

何はともあれ、第3関門(51km)が見えてきた。

ここではお楽しみの初ドロップバッグ回収だ!

 

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【第1回日光100kmウルトラマラソン挑戦④】「日光満喫もまだ5分の1」

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さあさあ、旅の始まり。

小雨も上がり、だいぶ明るくなってきた。ゴールは100km先。何一つ焦る必要もなく、スタートの雰囲気を存分に味わいながら走りはじめる。

まずは何といっても世界の日光東照宮を目指す。学生の頃から雰囲気がとても好きで何度も訪れている場所。そこを走っていくようになるなんて、もちろん思っていなかった。中まで入れるわけではないけれど、東照宮にを走れるというだけでも自分にとっては価値のあることだ。

スタートして数kmは交通規制があり、いつものマラソン大会の雰囲気。いってらっしゃいと多くの方々に声をかけていただきながら気分良く進む。交通規制区間が終わると歩道を走行するようになる。100kmの全区間交通規制など大変すぎることであるから、致し方ないことなのではあるが、もう、初めからずっと最後の方まで歩道は走りにくかった。

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こちらは日光駅近くの様子だったと思うが、このぐらいの綺麗で広い歩道はここだけで、ほとんどがこの半分以下、場所によって雑草が生い茂っているところとかは人ひとり分ぐらいしかない。しかも傷んだ歩道となると凸凹がある。足をくじかないように注意せねばならない。そしてそれなりのランナーがいるわけなので、抜くときは車道に出て、それが面倒な人はほぼ車道で走っていた。早朝なので車の往来は少ないが、やっぱり車道は危ない、そして邪魔。ランナーのモラルが問われるところではある。

 

日光のこのコース、スタートしてから30kmほぼ上りである。

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それと、ガーミン735で記録した高低図はこちら。

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あ、今回ガーミン735、最後まで電池がもった。13時間50分で残り5%ぐらいだったので、ほぼメーカー仕様通り。疑ってごめんなさい。ただ、無駄な、というかいらない設定をオフにした上での時間なので、そこは後ほどどんな設定をしたか参考のために書き記す。

 

で、どこかで見たような高低かと思えば、CBS(チャレンジ磐梯吾妻スカイライン)とかなり似た高低図になっている。日光もCBSも30km上って、30km下る。CBSは下りきって終わりだったが、日光はさらにそこから34km。

なので、1ヶ月前と同じように走ればいいのだ、、、。

あっ。

 

それはいかん。

 

CBSでは14.5kmあたりで足裏が痛くなり、そこから上り終わりの浄土平まで完歩してしまったのだ。今回そんなことをしたら関門なんて1つも通過できない。

 

慎重かつ大胆に。

ただ、1回経験していることの心的メリットはとても大きく、同じ轍は二度と踏まない。学習した。その奮闘はまた次に(後ほどばっかりだ)

 

さあさあ、ゆるく上りながら東照宮を目指す。

スタートして少し過ぎると、日光杉の街道へ。

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ぶっとい杉の木の間を走る。とても気持ちいい。マイナスイオンマックス。

気温も少しずつ上がってきて、アームカバーとネックゲイターをとってしまう。今日は一日曇り予報になっていたため、日焼け対策でしていたアームカバーは即いらないと判断。日差しがあってもこの杉に守られた道は涼しかったろう。

早速日光の風景を満喫する。

その後、東武日光駅(さっきの歩道の写真辺り、たぶん)を過ぎ、いよいよ東照宮へ。

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さあさあ日光橋。ほんわりくもってメルヘンチックになっているのは防水ケースにアイフォーンを入れていたから。

橋の上から左を見ると、

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神橋。

これを見ると来たぜ東照宮と感じる。

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JKじゃないJKの後ろから階段を上る。

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所々の短い急坂はご愛嬌。

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 もうすぐもうすぐ。

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来た。表参道!

そして、

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 きたー。東照宮

完走祈願完走祈願。

 

が、ここで左折れ。

自分としてはこの先の鳥居くぐって、表門ぐらいまではせめて行きたかった。そこから先は拝観料がかかるしあれだけど、ちょっと物足りない、、、。まあ、よし。とにかく走って東照宮きた。それでいいさ。

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二荒山神社も通るよ。太鼓だか何かが響いていた。

今回の日光100kmウルトラマラソンウルトラマラソン世界遺産シリーズのひとつ。やっぱり世界遺産を前にして走れるのは気分が良いもんだ。

 

日光の社寺、満喫。

 

旅行気分もひとまず押えて、第1関門の馬返しを目指す。

関門の制限時間は以下。

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第1関門までは約20kmを2時間45分で行けばいい。ずっと上りとはいえまだ元気。ただ、ここまでトイレ1回と長い信号待ちの影響か、関門到着制限時間20分前。結構時間がないな。当初の予想ではずっと上りで、いろは坂のある第1、第2関門の通過がしっかりできるかどうかが鍵だと思っていたので、ここからが勝負だなと気合を入れ直す。

ここまでのラップ。

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第1関門でうんまい給食、ひとくち羊羹をしっかり食べ、走りはじめる。

さあ、ここからはいろは坂

絶対CBSのようにはならない。

いろは坂を走りきる!!

 

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【第1回日光100kmウルトラマラソン挑戦③】「トイレがスタート」

前日のことは忘れよう。

当日、午前1時11分、起床。

前夜は22時には布団に入り、いつまのにか眠りに落ち、一度も起きることなく起床できた。睡眠時間3時間程度。もう少し寝たかった。鬼怒川温泉から会場までのバスツアーがあって出発は3時10分。それまでの間、身支度と食事をとりながらあっという間に時間が過ぎる。

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泊まったホテルからバス出発場所まで約700m。暗い温泉街を歩く。いつもより荷物が多いので少しの距離を歩くのもちょっと、、、。

2時50分ごろ、バス出発場所へ来るとすでに並んでいる方が20人弱。会場までの運賃が2800円と高いので、そんなものなのかなあと思ったのだが、出発場所前のホテルからぞくぞく人が出てくる出てくる。だいぶ後ろにも列が作られた。あ、宿泊ツアーの人も一緒なのかな。

バス出発5分前。係りの方が、他のホテルを今経由してるので、終わったらこちらに向かいますとアナウンス。ここから会場まで車で約20分ぐらい。スタートが4時30分だから、会場についたらスタートまで1時間もないかも。

バスが5分ほど遅れて到着。すでに結構な人数が乗っている。私の目の前でそのバスには乗れなかった。次のバスはすぐやってきたが、乗りこんだりなんだりしてればどんどん時間は過ぎる。。

3時半をすぎていただろうか、ようやくバス出発。

 

4時前に会場到着。小雨。

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スタートゲートの横を通る。テンションが上がる。

 

前日受付の体育館につくと、外が小雨だったこともあり、うじゃうじゃ人がいる。

当日受け付けも可能だが、今回のように外が雨だったりすると皆体育館に入ってきてしまい大変な混雑。受付、出店ブース、総合案内、荷物預かりがこの小さいスペースにあるのでこうなるのも仕方がないか。来年出られる方は前日受付を強くお勧めする。

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スタートまであと30分しかないので、急いで着替え荷物を預けなければ。

着替える場所もなんか曖昧。更衣室のテントはあったようだが、小さく分かりづらい。体育館出口の小さなスペースやらでぱっと済ませる人が多かった。これも混雑の要因。自分も小さなスペースを見つけて準備した。なんか、スタート前の雰囲気を味わう余裕がない、、、。バスが予想外に遅れたからな。昨日の余波を引き継いでいるのか。

準備が終わり、どれトイレへ行きますか。

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うわ、昨日思った通りだ。とんでもない列。

トイレ待ちの列は、写真手前から左側のテント前、正面テント前を通って右へ20mぐらいのところ。遠い。列に並んだのが4時10分。スタートまで間に合うのかこれ。

4時15分にはスタート式が始まった。市長の挨拶やらニャンマゲ(日光江戸村ゆるキャラ)のエール(しゃべれないので代弁)やらを列に並びながら聞く。進むのが遅い。途中、列が分岐する。こういう時の選択がとても難しい。

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トイレの配置。左に行くか右に行くか。女子トイレは参加者も少ないからか列はなく空いている。ただ女子トイレなので、男子は使えずみんなもじもじ。さて、左か右かどっちへいく?

当日の運勢は、

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上田監督、、、。じゃなくて、おとめ座96点。

よし今日はついてる。右だ。

 

正解。

右の方が若干早い。

 

あと数人となったところで時刻は4時25分。わー、まずいー。見かねた女子選手が「女子トイレ空いてますよー」と気遣って声をかけてくれた。後ろから我慢できない人たちが女子トイレへなだれこむ。ここからはみんなスタートに間に合わせたいからどんどん出てきてすぐ入れた。速攻小を済ませ、スタート地点へダッシュ!

 

ホントに直前の直前、スタート列最後尾についたと同時にカウントダウン。

3

2

1

スタート!

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長女にもらった完走お守りの手作りミサンガをしっかりしめて、いよいよ100kmの旅、スタート。

 

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