お盆は山へ3回。
3回といっても短時間&低山でみっちり修行とはいかなかったけれど。
それでも短期集中、トレイルに馴れるという意味では良い練習になりました。
盆の初めは夜間走未遂事件
8/11夜明け前。
お盆休暇初日は、ランニングクラブのグループランが難しそうだったので、意を決して1人夜間走に挑もうと思いました。ロングトレイルレースまで1ヶ月を切り、少しでも長時間のトレイルをしたかったし、レースのコースも試走しておきたかった。それとその1週間前に、三女の幼稚園関係のイベントで安達太良の夜間走をしたことがある人と知り合い、いろいろ聞いてたらなんかやってみたくなってしまって。
やってみたくなるのはいいんだけど、自分の中で本当にできるのかどうかは半信半疑。なんてったってビビリだから。家に仕事から帰って、「ただいまー」とドアを開けた瞬間、娘達に「わっ!!!」と驚かされてから、数日の間またやられるんじゃないかとなかなか家のドアを開けれなくなったぐらい。お化け屋敷も大嫌い。
なので一番の不安は「獣」。ヘッドライトを着けているとはいえ、そこは山の中。外灯なんてない。何が飛び出してくるか分からない。「獣」は夜間結構動くはず。私の住んでいるところは田舎なので、夜には狸やらハクビシンやらイタチやら結構道路に飛び出してくる。それをやられたら即死。その恐怖に打ち勝てるのか。
福島でトレイルランナーと言えば真舩氏。彼が福島市にいた頃は良く信夫山で夜間走をよくやっていて、職質されたりもしていたと聞く。これからトレイルをがんばって、STYだあUTMFだあ言うならば夜間走のひとつでもできなくては話にならないだろうと思い立った次第。
意を決して登山口へ
夜間走以外に試したかったことが2つ。
一つは初導入のハイドレーションの使用。
次のレースはエイド間も10km以上と長めで、ソフトフラスク500mlを二つでも大丈夫そうだけれども、ハイドレーションの方が補給はずっと楽だと聞いたので購入。それを試したい。
もう一つは、ブラックサンダーを補給食とすることができるか。
レースの補給はエナジージェルだけれども、1個300円弱とか結構高額。1時間に1個補給と考えた時に、今度のレースのかかる予想時間が12,3時間だから約12個。12×300で3600。3600円。わお。小遣い制にとっては大打撃なので、それを少しでも節約できるように、2個に1個はブラサンでなんとかならないかと思ったのです。エナジージェルにはね、そりゃあ即効性のある成分とか、疲労軽減させるような成分とか、目を覚まさせるような成分があることは分かっていますけれども、そこはせこいようだが、なんてったって金の話ですから。ブラサン1個100kcalが30円。ちょっとでもエネルギーの足しになるようであれば万々歳なのです。
am3:00過ぎ、奥岳登山口到着。
ちょっと分かりにくいけれども、霧で真っ白。
ここまでの道中もなかなかの霧でした。
駐車場には数台車があったが人の気配はなし。車から降りて、行けるのかどうかひとまず周りを見渡す、、、。
ムリ。
絶対ムリ。
天気が良くても超不安なのに、さらに視界真っ白で行けるわけがないでしょうが~。レースのときはそんな状況もあるんでしょうけど、レースはレース。今はなんと言っても1人なんです!ちょっと心の中では、この霧が言い訳にできて良かったなと思いましたけどね。ここはスパッとあきらめたものの、せっかく来たので明るくなるまで寝て待とうと言うことにしました。
起きてもそこは霧の中。そして迷う。
1時間ほど爆睡。
タイマーがなって起きる。
深めの霧。
それでもスキーセンターのトイレから出ると少し雲が開けてきていたので、行けるところまで行こうと出発しました。
結局時間もないし、霧だしっていうので今まで通ったことがなかった薬師岳のルートを行ってみることにした。OSJ安達太良50Kのスタートからのコースでもある。
ここからスキーのゲレンデのようなところを通っていくとぼんやり把握していただけで、しっかり調べなかったのが悪かった。
なんかゲレンデなのか登山道なのか分からないところを進む。伸びた雑草ですでに靴がびしょびしょ。もうこの時点で馬車道行っておけばよかったと後悔。
車の通ったあとのような道を行く。
今になってこの写真を見ると、先日の日曜日に通ったルートとは全く違っており、もうこの時点でコースロストをしていたことが分かる。その時の自分に言ってやりたい。そっちじゃねえよって。
雑草が倒れているところをとりあえず進む。
隣のゲレンデへ行くようだ。この時点で不安マックス。
ほんとこれ登山道かよ~。絶対違うよ~。
雑草がすごくて足がびしょびしょだよ~。
あ、ちょっと先に登山道に入りそうなところがある。
んー、なんか違う。
どっかに出ろ!
だめ。
もう誰も通った痕跡なし。
それでもなんとかロープウェイ沿いに行けば行けるだろと思ったが、完全に背丈ほどの雑草が出てきた時点で断念。ここまで20分以上登ってきたのに引き返すことに。ああ、最悪。
とりあえず行けるところまで。そしたらやつが、、、。
テンションだだ下がりで馬車道まで戻る。なんやかんやで40分以上経ってる、、、。もうこうなったら行けるところまで行こうととりあえず上を目指しました。
くろがね小屋到着。
相変わらず霧は深く、若干雨が落ちる時も。
ここで外の様子を見に来ていたくろがね小屋宿泊客の方と話す。
なんでも小屋の主人は、今日はもう一日こんな感じだと思うよと言っていたとのこと。昨晩はそこそこ雨が降り、道も川のようになっているかもと。もうそれを聞いて今日はもういいかあと思ったのだが、宿泊客2の方が現れて、せっかく来たから行けるところまで言ってみますとのこと。んー、なんかそう言われると自分も行こうかなと思ってしまい、、、
霧で見えない山頂をとりあえず目指してみることに。
はい、早速道が川みたいになってましたー。
そしてそろそろ森林限界かといったところで、なんと一番恐れいていた「獣」が飛び出してきた!
「うわっ、ああああああーーー!!」
目の前を横切ったのはおそらくキジ。
これがキジ。はっきりと覚えています。茶色いメスの方です。こんな模様でした。
茶色いゴロっとした大きい鳥が前を通過し、右の方でも大きいガサガサした音がしました。つがいでやぶに潜んでいたのかもしれません。
「うわっ、ああああああーーー!!」
今まで生きてきた中で一番の叫び声でした。
心臓バクバク。トレイルをやり始めて、初めての恐怖。
もういや。半べそかきながらとりあえずキリのいいところまで。霧だけに。
山頂手前の峰の辻。案の定白。
(インスタストーリーより)
この時点で獣プラス霧で限界。
下山することにしました。
サマリーはこちら。
ルートを良く見ると分岐曲がった時点で上に行かずに横に行ってしまったのがまずかった模様。薬師岳もそんなに目の前ではなかったので引き返してよかった。
霧といい獣といいプチ遭難といい、やっぱり山をなめてはいけませんね。自然が相手ですから、いろんなことを想定して経験して知識を得て、そして準備しないといけません。なんだかんだといい経験になりました。もう獣だけは勘弁ですが。
そんなこんなでお盆初日の話でした。
あ、試したかったことの2つがどうだったかというと、ハイドレーションはグッド、ブラサンはよく分からない、という結果でした。
現場からは以上です。