【2020 OSJ安達太良山トレイル50K 完走記】③後半~ゴール、その後

【3rdエイドスタート地点まで 約34km 7’16”00】

塩沢エイド、出発。

足はだいぶ疲れてきたけど、メンタルは全然大丈夫、と思っていたが、、、。

沢登山道から馬車道林道までは割と上りは緩く、コース内上りの中では多少イージー。鎖場があったり、川渡りがあったり、アドベンチャー気味の区間。通常のコースだと最後の上りになって、もうそれはそれは涙目で上るんだけど、今回はまだまだ大丈夫と思っていた。

が、しかし。上り始めてすぐ、なんとも体が動いてこない。さらには歩行区間で岩にぶつけた左ひざがじんわりじんわり痛みを主張してきた。しんどい。全然歩くペースが上がらない。めっちゃ遅い歩き。この区間でだいぶ抜かれた。女性にも何人も抜かれた。あまりに歩くのが遅いので、抜かれた女性に、「足傷めました?大丈夫ですか?」と心配されるぐらい。くそー。あかん。この辺をまだスタスタいけないと9時間は切れないよな、このコースでは。悔しかった区間

足は重くなり、左ひざがなんか熱い。川渡りの度に足を冷やすようにした。だいぶ川の水が冷たいとこもあって足がジンジンしたけど、少し冷えると気持ちいいし、疲労感が少し抜けたような気がした。3回目(最後)の川渡りの時は腰から下を完全に川にドボンして、左ひざを冷やしながら数分マッサージしてた。数分のアイシングでは効果は?だけど、まあ気持ちよくてリフレッシュすることができた。

なんとか林道までたどり着く。林道は走れる。ここを走れないとつらい。㌔7で下る。遅っ。走れるといってもこの林道、石がゴロゴロしてたりするので、気をつけないと足グネるし、着地衝撃が太ももや膝にガンガンくるんだよね。とにかく転ばないように、ゆっくり駆け下りた。

【ゴール 約45.2km 9'52"30】

さて、一旦スタート地点に戻る。タイムは7時間20分弱。よし、完走は間違いない。ここからあと残り10km。何度も走ってるコースで、林道下り全歩きしても5時間はかからない。ひとまずほっとしつつ、ブタロウさんが待つテントへ、、、。

ブタロウさんはいなかった。

テントに戻ってまずはコーラがぶ飲み。生き返る。すげえ臭くなったTシャツを着替える。もう固形物は食べてもしょうがないので、重いパンとかパワーバーは置いていく。水分はスポドリを500mlだけ補充。そのぐらいあれば十分だろ、って思ったが実際はもう少し入れときゃ良かった。結構上りで喉の渇きがすごくて。

さあさあ、2周目。せっかくゴール地点に来たのにまた出るのはきついけど、知り合いが見つけてくれて応援してくれたりしたので、なかなか気分を上げた状態で2周目に入れた。タイム次第では10時間も切れそうだし!

 

だけど。

 

薬師岳登山口に入ればスリッピーな急登。段差の高い上り。

クソがっ!!

きつすぎてむかつく!!

途中ほどよい椅子になりそうな岩に腰掛けるよねー。

 

当日は親子連れのハイカーさんが結構いて、すれ違いで止まって待ってると、小さい小学生?幼稚園生?が挨拶&「がんばってください!」って声を掛けてくれる。こっちからも虫の息で「がんばってねー」と声を掛けたり、おばさま方は、あまりにつらそうな私を見て、「つらいよねー。すごいすごい。がんばって!」とみなさん声を掛けてくれた。臭くてごめんなさいと心の中で思いながらも、「ありがとうございます」と答えて前に進む。進むしかないし。

ゴンドラ木道も走れんかった。ここは無理しないでくろがね小屋からの林道で走れればと思った。2回目の安達太良山頂もガス。しかし、登り切ったらこっちのもの。頂上付近は歩行区間で息を整えて峰の辻方面へ。

峰の辻へは岩はゴロゴロ、歩行区間で転ばないように気をつけて。この歩行区間で少し元気を取り戻してきた。歩行区間終わりの案内ボラさんだったかな、もうちょいでくろがね小屋ですよーの言葉に、そうだそうだ、もうみんなゴールしてるだろうし、こっちの状況も伝えなきゃと思ってLINEをする。「もうちょいでくろがね」。

全然もうちょいじゃなかった。何回も走ってるとこだけど、ちょっと目測を誤る。林道出たらすぐだなと思うだろうから、遅いなって思われると思ったが案の定、「くろがねから遅かったですねー」って言われちゃった。そう、全然くろがね手前だったんだよねー。

いよいよくろがね小屋に到着するとレースもクライマックス。ここまで来たらもう先のことは考えずに残る力で走るだけ。時計をみると、おー、10時間切れそうじゃないか!これは行くしかない。㌔7で行けば十分そうだ。条件が良ければ(体力あり、天候良し)㌔430~500で駆け下りたこともある。㌔7なら何とかなる。

必死こいて駆け下りて、体感㌔6切ってるでしょって思って時計を見ると㌔7超えてたり。だいぶ疲れとるわ。ただ足はアドレナリンが出てるのかまだ動く。そして何より良かったのは50mぐらい先に一人ランナーが見えたこと。まずはその人を目標にヒーヒー走る。

体感㌔5でその人に近づいては離れ、近づいては離れしながら下りていく。微妙に同じようなペースで、もう完全に引っ張ってもらってるような状態だった。ピッタリ並走したわけじゃないけど、ほどよい距離で目標になったんだよね。

途中にわか雨が降ってきやがって、おー、石滑るわー、やめてー、と思いながらも体が冷えて気持ち良かった。びちゃびちゃで満身創痍でゴールも絵になるかとか妄想しながら。

ゴールのアナウンスが遠くに聞こえてきて、いよいよだなとまたテンションを上げる。しかしこの林道、そのゴールの雰囲気が伝わってきてから長く感じるんだよね。あと何回曲がるんだっけー?涙。風景似ているし、いつも走ってても、なんか距離感分かんないんだよね。時計をちらちら見ながらこれならサブ10いけると確信しつつ、数人パスしながら、引っ張ってもらい走る!

さあ、小さい橋が見えた。ここを過ぎたらもうゴールはすぐそこ。橋渡ってすぐ、ちょっと上りになるが、そこで引っ張ってもらった人をパス。「10時間切れますね!」と声を掛けると「そうですね!」って返事が、きたと思う。ラスト1km切ってる。ラストスパートを全力で。これがOSJ安達太良山トレイルのマイルール。

ラストは砂利で足場も良くなって、もう残ってる力をすべて出す。前にいたランナーも全力で抜く。うおー、もう一人前にいるけど、あれは無理かー。

全力全力!

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あまりに全力で駆けこんできたのでブタロウカメラがぶれた。

くそー、前の人追いつけなかったー。

 

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でもワーイ。

 

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ゴーーーーール!!!!

 

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フラフラ~。

 

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出し切った。

 

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AKS(あかん死ぬ)。
先にゴールしてたちょびさん、ネムネムさんが写真を撮ってくれてた。ほぼうなだれている笑

 

OSJ安達太良山トレイル50K、距離42.2km、累積標高2990m、9時間52分、終了!

コース変更はあったけれど、なんとか明るいうちに帰ってこれた。今までは2回とも真っ暗で寒くて大変だったから、それだけでも嬉しかったけど、10時間切って帰ってこれたのはもっと嬉しかったな。ただ、やっぱりみんな速くて強いので、それに近づけるように、もっと早く帰ってこれるようになりたいと思った。もっと練習しよう。もっと練習したい。

 

OSJ安達太良山トレイル50K、最高。

 

【レース後の報告】

・遠征組とお別れし、風呂入って、ブタロウさんに撤収を手伝ってもらう。ブヨの猛攻の中、本当にありがとう。

・いつものたたむのに苦労するテント、今回初めて袋に詰めるのを諦めた。苦労する間のブヨの猛攻に耐えられず。家で締まりなくだだっぴろげているテントをどうしてやろうか悩んでいる。

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・帰りにラーメンをブタロウさんと食べる。好きなラーメン屋だが、夜の部開店直後で、メニューが半分出せないとは、、、昼の部で売れちゃったんだろうな。煮干し食べたかった。

 

以上、2020唯一になりそうなレポ、完。

現場からは以上です。