ヒグマとおやじ

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4/21火曜日、リカバリージョグ。先週土日の疲れがまだ残っている。ガーミンのトレーニングステータスもオーバーリーチが土曜日から出ているので大人しくする。前回オーバーリーチが出た途端足の痛みが出たので要注意。最近なぜか走り始めた長女がまた走りたいというので一緒に走った。

NHKスペシャルのヒグマと老漁師、再放送を見た。久々に驚いたし、ぐっときた。知床の世界遺産地域、ルシャでのヒグマと人の共生、老漁師「おやじ」の話。こんな地域にこんな「おやじ」がいるなんて。

漁をしてる傍ら数メートルのところでヒグマがウロウロ。お互いに干渉するわけでもなく、ヒグマが一線を越えようとした時にはおやじが「こらっ」と一喝。ヒグマたちは後ずさりして逃げていく。経験から、低い声で相手の目をじっと見る、自分の方が強いと示す、ことでヒグマに襲われないようにできたという。そして決して餌を与えないこと。それらを頑なに守り、自らの生活を守ってきた。50年以上、すぐそこにヒグマがウロウロしている状況で襲われる事故が一度もなし。激やせしたヒグマ、親子のヒグマ、交尾してるヒグマ、丸々太ったヒグマ。ユネスコの一行を一瞥するヒグマ。これほどまでに人間の近くで生きているヒグマを見たことがない。

動物、自然との共生。動物の方はどう思っているか分からないけれど、人間の都合による単純な生息域を区切っただけの共生ではなくて、お互いの意思を尊重しながらの共生が感じられた。一時期は熊を駆除してもらっていたようだがそれも何か違うとやめたらしい。餌を決してやらないのも、ヒグマたちを正しく恐れていることからによる。おやじにももちろん生活があるわけで、ユネスコ調査団が自然を第一に考えた道路、橋の撤去の提案をしても、おやじはそれは便利なものだからなかったら困ると言う。おやじの人生もそこにある。ヒグマに勝てるおやじはちょっとしたミステリー感もありつつ、時折見せる優しい一面もこの話に引き付けられた一因だろう。深い。

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いろいろと考えさせられたな。NHKスペシャルはちょっと前のイゾラドとかたまにガツンとくる話がくるので要チェックだ。