【東京マラソン2019走ってきた】④2Fからのスタート前修行

筋肉痛はほぼ解消しつつあります。

あとは膝なのですが…。

あー、早く走りたい。東京マラソンでまた走る楽しみを大いに味わいましたから。

 

2Fからのスタート前修行

2Fに上がりまーす

スタート地点に着いたものの、まあ、暇です。

特にすることもなくですね、ただじっとしてても寒いし、ぷらぷら歩いていました。

すると、7時45分に2Fに上がれるはずだったのですが、2F行きの階段が通れるようになっています。

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階段を恐る恐る上がると、上がりきったところにいたボランティアさんたちが、「15分早く開場するそう、、、」的な会話をしているのが聞こえました。運営側では臨機応変な対応ができているんですね。早く開場した理由は分かりませんが。

 

早速2Fをうろうろします。

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スタートブロックEのすぐ横にトイレあり。

この時まだ7時30頃で2Fに上がる人も少なく待ちなし。この2Fへ上がれる時間を見越して、開場したと同時に2Fに上がればすぐトイレに行けそうです。この頃1Fトイレはそこそこの長蛇の列になりつつあったでしょうから。

 

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ちょっと影のほうにもトイレあり。

この時は便意・尿意はなかったし、スタートまではまだまだ時間があるのでブロックの方を様子見に。

 

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EとFの境目のブロック。

中央に見える茶色の袋が洋服ポストです。

 

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DとEの境目のブロックです。

中に入れますが、まだ全然人はいません。

 

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Eブロック最前列あたりからスタート地点を望む。

この直線上に待機できればスタート紙ふぶき見れそう(見れた)。

 

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一通り場所を確認し終えて、雨も少し強くなってきたので、トイレ裏のビルの入り口の隙間で雨のしのげるところを確保。雨ちょっと止んでほしいなあーと思いながら空を見ていたらあることに気づく。

 

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スタート前の私の格好はこちら。

捨ててもよいジャケットとスウェット。

空からは雨。

濡れたら結構やっかい(笑

そう、撥水性のあるジャンパーとかパンツだったらいいんですけどね、思いっきり水を吸うので、雨脚が強くなってきた今、このままで1時間雨に打たれたらこれは大変だと気づいたんです(遅い)。

だったら、カッパを着ればいいのですが(取りに戻って良かった)、ジャケットの上からでは着れなかった。なので、ここでランニングウェアの上にカッパを着て、その上にジャケットを着るスタイルにしました。これならスタート待ちでポストに入れた後も、雨が強けりゃそのまま走ってもいいし、大丈夫そうならゴミ箱に捨ててもよし。ナイスアイディア。いや、だいたい気づくか。でもそもそもこの洋服ポスト制度を利用している人は少なかったです。明らかに捨てる服きてるなあって人が、目測で15人に1人いるかいないか。逆に待機中、外人さんがあまりの寒さに洋服ポストを漁って着ていたということもありました。天候次第ですが、長時間待つのに洋服ポストの利用は必須と考えた方が良いぐらい防寒できると思います。待機中、カッパだけの人が多かったですが、私はそれよりだいぶ温かい状況は作れていましたから。

そうこうしているうちにみるみるランナー達が上がってきて、トイレ前に行列が出来始めます。7時50分ごろでしたかね、そこまで尿意はありませんでしたが、トイレ待ちの列がだいぶ長くなってきていたので並ぶことにしました。ブロックの前の位置取りよりトイレの方が大事。10分ほど待っている間に便意も若干来て、そのタイミングで順番も回ってきたので、大に関しては申し分のない処理ができました。

 

さあ、スタートまでの修行の始まりだ!

トイレも済ませていよいよEブロックの中へ。

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雨は弱雨。

ブロック内にも人が入り始めていますが、私が入った8時過ぎでまだ前方3分の1ぐらいですかね、埋まってたのは。前に行っても良かったのですが、すぐに上着などを脱げるように洋服ポストの隣に陣取って待つことにしました。

 

スタートまであと1時間。

 

1時間、、、。

 

60分、、、。

 

3600秒、、、。

 

長い。

 

 

ただひたすらに待つ。

 

 

雨。

 

上着はだいぶ水を吸ってきた。

 

ちょっと重くなったような気がする。

 

ちらちら時計を見るも時間は進まない。

 

うつむき加減でひたすら待つ。

 

うつむいた時にふとシューズを見る。

 

シューズが濡れている。

 

ああ、シューズの雨対策忘れた。

 

前に並んでいる外国人美女ランナー2人組みはシューズにポリ袋をかぶせて濡れないようにしている。

 

失敗だ。

 

靴下は悪天候な環境に最強のドライマックスだが、Onの通気性の良いアッパーはスムーズに雨を通している。ドライマックスのおかげで足自体に濡れ感はないが、冷たさはやっぱり感じる。

 

末端が冷えると空だって冷えるよね。

 

末端、、、。

 

ああ、また忘れた。そういえば手袋してねえし。

 

まあいいや、小池さんみたいにポケットに手を突っ込んでおけばいい(この時はもちろんあの表彰式の醜態はしらない)。

 

時計を見る。2分ぐらいしか進んでいない。

 

 

 

それにしても前の外国人美女ランナーさんの2人、きれいだな。モデルさんみたいだ。

 

ちょっとアップテンポな音楽が聞こえてきた。

 

外国人美女ランナーさん2人、自然にスウィングし始める。

 

ああ、やっぱり外国の人ってかっこいいなあと思う。

 

自然にスウィングできるんだもの。

 

自分にその感性があったら、ここで一緒にスウィングして、この辛い待ち時間が陽気なパーティータイムになったかもしれないな。

 

アップテンポな音楽はすぐ止んで、外国人美女ランナー2人もスウィングを止めた。

 

なんかさらに寒さが増したような気がした。

 

 

 

ブロック内に人が増えてきた。

 

洋服ポストすぐ横に陣取っていたが、人が増えてきて自分のパーソナルスペースがさらに狭くなりそうだった。

 

上着はいいけど、スウェットが脱ぎにくくなりそうだったので、スウェットはスタート40分前で諦めた。だいぶ早い見切りだがしょうがない。ギュウギュウになってしまって前の外国人美女ランナーさんに自然な「ソーリー」が言えるとも思えない。

 

下半身があらわになる。

 

さむーい。風、雨、つめたーい。

 

 

 

「修行だね、これは」という声が四方八方から聞こえてくる。

 

まさしく。修行だ。

前にいる外国人美女ランナー2人のおかげで煩悩は消せてないけれども。

 

寒さからくる体の条件反射ビートを細かくランダムに刻んでいた時。

 

急に周りがザッと動き始めた。

 

瞬間的に前に詰めろという動きなんだと判断し、洋服ポストに上着を入れるためにボタンを外そうとした。周りのランナーもちょっとざわめく。

 

が、すぐに周囲の前に詰める動きが止まる。

 

フェイクだ。

 

あぶない。脱がなくて良かった。

時計を見てもまだあと30分はある。

集団的心理かなんかか。

 

 

 

待つ。

 

うつむいて、目をつむって、ひたすら待つ。

 

眠い。

 

寒い。

 

、、、。

 

 

ザワザワザワザワ。

 

また急に周りが動き始めた。

 

はっ、いよいよ来たか。

 

いや待て、時計を見る。まだ8時50分。

 

まだだ。フェイクだ。

 

と、その時「ブロック入れないので、ちょっと前へー!」とボランティアさんの声。

 

あ、フェイクじゃないのか?

 

周りの人も洋服ポストに入れ始める。

 

だめかー。

 

観念して上着を脱いで洋服ポストに入れる。

 

4歩、5歩動く。

 

回りの動きが止まる。

 

!!!

 

フェイクじゃないけどフェイクだった。

 

私の右斜め後方1mにまだ洋服ポスト。

 

やられた。もうポストに投函済だ。

 

あー寒い。カッパだけでは寒いよー。

 

後の人がボランティアさんに聞く。彼は洋服ポスト投函を踏みとどまった。

 

「この前にも洋服ポストあります?」

 

「ああ、1ブロック前にあります」

 

クソっ。まだ前にあんのか、洋服ポスト。

 

地図ちゃんと見とけよな。

 

後悔先に立たず。

 

あと20分。身軽になって待つ。

 

 

9時前ごろ、地元の小学生の合唱団がとてもピュアな歌声を披露している。ピュアすぎてリズム感とか音程とかそんなのは気にならないぐらいの素敵な子供たちの歌声。

 

なにかやってくれているとちょっと時間が早く過ぎてくれるような気がする。

 

雨に打たれ、待つ。

 

「これより開会式を始めます!」

 

あー、もうすぐだ。

 

小池都知事の挨拶もすげえ短くて、この時は空気読んでるねって思った。

 

トップ選手たちも紹介され、スタート地点に並んだようだった。

 

いよいよ!

 

前の外国人美女ランナー2人はさすがの寒さにテンション下がりつつあったが、トップ選手がアナウンスされた時は「フォッー!!」って盛り上がってた。

 

ああ、やっぱり外国人の「フォッー!!」ってかっこいいな。

 

自然な「フォッー!!」だ。

 

 

 

「スタート1分前です!」

 

とアナウンスされた時。

 

いよいよ東京マラソンスタートだというワクワク感と共に

 

やっと辛い修行が終るという安堵感から

 

顔の表情がゆるむ。

 

テンション上がる!!

 

今ならスタートと同時に外国人美女ランナーとハイタッチとか自然に出来ると思うよ。

 

 

東京マラソンスタート!!

 

 

前方で紙ふぶきが打ちあがった。

 

テレビで見たやつだ!

 

いくぜ!

 

外国人美女ランナー2人もハイテンションな様子だったが、後を振り向くことはなかった。