将来有望な若者と

日曜は朝に20km程度をと思っていたのだが、雨が降っており二度寝。昼間は母の日であるからして互いの実家めぐりの日曜日となった。

夕方家に戻ると雨も上がっており、このままだと2日ランオフでいかんと、娘二人を引き連れ家から2.3km離れた小高いところにある公園へ。小さい公園ではあるが起伏に富んでおり、1周500m程度でもそこそこ楽しめる。公園までジョグして、着いたら周回を始め、3周ほどしたところで駐車場に車が一台やってきた。知り合いの方だった。その方は5年ほど前に仕事でお世話になり、数年前に子どもが同じ小学校に通っていることを知った。そんでもって今年の3月に次女が陸上クラブに入った際に、そこでも偶然お会いし、息子さんが長距離をやっているとのことだった。世間は狭いとはこのことだが、仕事でお世話になってた時はまさかこうなるとは思わなんだ。それと驚いたことがもう一つ。その息子さんが中々なランナーだということ。小6の時(昨年)の1000mの記録、3分04秒。その位のタイムだと同学年で県で5本の指ぐらいには入るらしい。全国に行けばまだまだのタイムなんだそうだがそれにしても速いよね。40のおじさんは4分切れずにひいひい言ってるというのに。

好きこそものの上手なれ。走ることがとても好きなんだそうな。日曜日も陸上の大会があったのだが一年生で競技に出場する機会がなかったため、ひとっ走りしに来たのだという。練習メニューもクラブのコーチからの助言や陸上雑誌の情報を参考にして、自分で考えているそう。エライ。

息子さんは颯爽と周回を始めた。どんな感じで周回しているのか聞くと、1箇所坂道が続くところがあってそこをダッシュ。そこ以外はジョグで1周何秒という目安を設けて周回していた。人の走っているところを見ると自分でもやりたくなる。市民ランナーあるある。息子さんが3周している間、知り合いの方と世間話をしていたが、4周目から「一緒に走らせて。邪魔しないから!」と後からつけさせていただく。

 

スタート地点から公園の端まで下り約200mは息を少し整える区間。彼のジョグペースをちらっとガーミンで確認すると4分50秒程度。軽やかに下っていく。おじさん、まあ、下りなのでそれなりについていくこと可能。ここでひとつ気づく。彼の方がストライド大きい。身長はおじさんより約10cm低いのに。彼がターンターンとジョグってる後ろでタンタンタンと1歩ぐらい多い。ピッチ走法おじさん、ジョグでも頑張る。

端までいって少し階段を降りたところで、彼が後ろを振り向き、「あそこの側溝からダッシュします!」。お、来たな。望むところだ。

側溝通過。

若干沈み込み、前傾になったと思いきや腕を大きく振り、腿を振り上げギアチェンジ。

お、中々のスピードだな。

おじさん必死に食らいつく。

約150m程度。

なんとか5,6歩程度離されたかなぐらいで耐えた。耐えた。

上りきってスタート地点までまた始まる軽い上りをジョグ。

おじさん心拍一気にあがっている。

スタート地点へもどり、「まだまだ!」とまたついていく。

下りはジョグだが、5分前半だと、おじさんレストにならない。はあはあが収まらないまま、折り返しの階段を下りる。

彼が振り返り、「ダッシュ行きます」

お、おう。

今度はさっきより離される。あきらかにおじさん疲れる。

彼は息が上がっているものの、まだまだ軽快に足を運んでいる。

「ああ、これが速い人の感じか、、、。」

スタート地点にもどり、「もう1周してみます、、、。」

下りジョグを彼についていこうとするが、おじさん勿論、はあはあが止まらない。

折り返しの階段を下りる。

彼、今度は振り返らず、ダッシュ。

おじさん、必死。

嗚呼、だいぶ離された。

坂の途中、遊具で遊んでいた長女が「遅いよー」と叫ぶ。

「うっせー、彼が速いんだよ。」心でそう思いながら、だいぶ小さくなった彼の背中をただただ見つめるばかり。

「(ゼエゼエ)速いっすねー。(ゼエゼエ)今日はこのぐらいにしときます、、、。」

彼はニコリとしながらまた周回を始めた。

 

「3周でも出来るんだからすごいっすよ。普通1周であきらめますよw」なんて知り合いの方は言ってくれたのが救いだが、もう少し前準備したらもう少し走れたのに。なんて思いながらも、やはり速い人と走るととても刺激になるし、自分ももっと速くなりたいなあと単純に思うのだから、誰かと一緒に走るというのは有効な練習だと思う。

おじさん、この周回をこれから練習してもう少しついていけるように頑張る。将来有望な若者と走り、そう思った次第。